各都県を回って開催してきた研究者集会を、今年は東京の木下川地区(墨田区立社会福祉会館)で、9月4日(土)・5日(日)に開いた。東京での開催は5回目となった。
木下川地区は、明治期の強制移転政策で浅草の旧「新町」辺と「新谷町」から移動してできた皮鞣し業の町で、豚革では全国の7〜8割を産した。終了後に30余人のフィールドワークをしたが、日曜で工場が稼働しないので、「産業・教育資料室きねがわ」(旧木下川小内)の見学と、荒川地区の牛革工場を撮影した後掲のビデオによって補充した。
研究者集会の構成
4日(13〜17時) 全体会
・地元報告「木下川地区の現状」藤本忠義(部落解放同盟東京都連副委員長、同墨田支部)
・ビデオ上映「皮から革へ…荒川の皮革工場をみる」解説・問題提起、監督・大熊照夫
・「東京東部の部落と皮革産業の歴史について」藤沢靖介
5日(9〜15時) 分科会(報告と報告者のみ)
・歴史「常陸国の『諸賤民・民間宗教者・芸能民』について」坂井康人
・歴史「皮革産業における近世と近代の連続性」友常勉
・教育「Tと歩む〜もう一度、この村の教師として」岩崎正芳
・教育「問われた自分を変えていきたい〜“差別と闘った人々の歴史”を授業して」海野義彦
・教育「『産業・教育資料室きねがわ』を開設して」岩田明夫
・狭山「X線による赤飯(朝食)・カレーライス(昼食)の胃内滞留時間実験結果」
・狭山「筆跡について」「『ツ』使用の希少性に意義あり」
・狭山「脅迫状からみた真犯人像」